目標の達成可否は、目標設定の段階で9割決まる!
超ショートカット勉強法を始める前に知っておいて欲しいこと
さて、序章では、落ちこぼれだった私が、超ショートカット勉強法を学び、東京大学大学院に合格するという(私にとっては)前代未聞の快挙を成し遂げたお話をさせていただきました。
中には、「とにかくまず超ショートカット勉強法を教えてよ!」という方もいらっしゃると思いますが、その前に知っておいていただきたいことがあります。
それは、『目標設定の重要性』についてです。
「目標設定って、ただ適当に目標を設定するだけでしょ?」
「とりあえず目標なんて後で決めればいいじゃん」
と思われる方もいらっしゃると思いますので、まずは、目標を達成するために必要なステップの細分化、及び目標設定の重要性について説明させていただきます。
目標を達成するための2ステップ
目標を達成するために必要なことは、以下の2ステップに分けることができます。
①適切な行動を考えること
②実際に行動すること
まずはステップ①について考えていきましょう。
私達が目標を達成するためには、まず、どのような行動をするかを決めなければいけません。このステップで誤った選択をした場合は、目標達成まで遠回りしながら進むことになってしまいます。
例えば、『ダイエットしたい』という目標なのに、『ケーキを毎日食べる』という行動では、なかなかダイエットを成功させることはできませんよね。
つまり、目標を達成したいと思ったら、まずはステップ①である『適切な行動を考えること』が最初に必要なステップになるのです。
次にステップ②です。
『ダイエットをしたい』という目標に対し、ステップ①で『ケーキを食べる回数を減らす』という行動を考えたとします。でも実際には、誘惑に負けて毎日ケーキを食べてしまっては、せっかく適切な行動を考えたにもかかわらず、ダイエットを成功させることができません。
すなわち、ダイエットを成功させるには、『ケーキを食べる回数を減らす』という行動を考え、実際に行動を起こすという2つのステップが必要になるのです。
ステップ①が欠けていてもステップ②が欠けていても、どちらの場合でも目標を達成することはできません。
目標を達成するためには、これらの2つのステップがどちらも必要になります。
これらを念頭においた上で、次は十分な目標設定がされていない場合にどのようなことが起こるのかを、具体例をあげて見ていきましょう。
もし、目標が不明確なサッカーの試合が行われたら・・・
サッカーというスポーツを知らない人はいないと思います。選手たちの目標は『試合に勝つこと』すなわち、『相手チームより1回でも多く、ゴールを決めること』です。
選手たち一人ひとりは、『ゴールを決める』という目標を達成するために、パスやドリブル、シュートという行動を考え、選択しているのです。そして、それらのパス、ドリブル、シュートという行動の積み重ねを、私達はサッカーと呼んでいます。
では仮に、選手たちが『ゴールを決める』という明確な目標を持っていなかった場合、どのような試合になるのでしょうか。
- 味方がフリーの状態でもパスをしない
- 相手チームがボールを持っていても取りにいかない
- ゴールを決められる状態でもシュートを打たない
つまり、目標が不明確な状態だと、そもそも正しい行動を考えることができず、試合自体が成り立たなくなってしまうのです。
これは、サッカーに限りません。
「簿記の資格をとりたい」という目標があるから、そのために「勉強する」という行動を考えることができますし、「ダイエットをする」という目標があるからこそ、「ケーキを食べる回数を減らす」という行動を考えることができるのです。
したがって、十分な目標設定がされていない場合、目標を達成するためのステップの1つである『正しい行動を考えること』ができなくなってしまうのです。
さらに、十分な目標を設定することで、得られる効果は、『正しい行動を考える』だけではありません。
実は、目標を達成するためのもう1つのステップである、『実際に行動すること』にも大きく影響します。次から、目標設定をすることによって、ステップ②である『実際に行動すること』にどのような影響を与えるのかをみていきましょう。
行動できるかどうかはモチベーションで決まる!
人の脳は、実に様々なデータを瞬時に引っ張り出し、それらを比較・検討することで、どのような行動を選択するかを決定しています。
例えば、『英語の勉強をする』ことを選択する際にも、
- 寝る
- テレビを見る
- スマホを操作する
- 雑誌を読む
- 英語の勉強をする
などの無数の選択肢の中から、それぞれの行動を選択した際に得られるメリット・デメリットを比較・検討し行動を選択・実行しています。
私達がその中から、『英語の勉強をする』という行動を選択し、実行できるかどうかは、英語を勉強したいという意思の強さ、すなわち『モチベーション』が大きく関わっています。
これは容易に想像できると思いますが、目標を決めた当初の最もやる気がある状態を常に維持することができれば、誰でも簡単に目標達成のための行動をすることが可能でしょう。
しかし、当然ながらモチベーションを維持することは簡単なことではありません。
3日坊主という言葉がありますが、実際は3日も高いレベルでモチベーションを維持できるなら良いほうでしょう。2日坊主や1日坊主のほうがむしろ正常といえます。
その中でも、『勉強をする』という行動を選択・実行し続けた東大生の人たちは、なぜモチベーションを高く維持することができたのでしょうか。
東大生はモチベーション維持の達人⁉
『勉強をする』というモチベーションの高さに関しては、東大生の右に出るものはいないでしょう。
仮に受験生のころ、毎日10時間の勉強を1年間続けたとすると、一年でおよそ360日✖10時間の3600時間、すなわち150日もの勉強をしていることになります。
社会人が平日仕事を8時間したとしても、8✖360✖5/7のおよそ2000時間、すなわち84日ですから、実に社会人が仕事する時間の1.8倍もの時間を、東大生は勉強に費やしている計算になります。
では、なぜ東大生はこんなにも勉強をすることができるのでしょうか?
落ちこぼれの私は、実際に東京大学の大学院に入学する前は、東大生に対してこんなイメージを抱いていました。
「生まれたときから頭の作りが違うんでしょ」
「ロボットみたいに毎日カリカリ勉強しているんでしょ」
「勉強以外のことには興味のない人たちなんでしょ」
いわゆる、地味で、スポーツが苦手で、アウトドアなことが嫌い、いつも勉強ばかりしている、それが東大生なんでしょ、と。
ただ実際はそんなことはなく、彼らも勉強以外のことをしますし(当然ですね)、冗談を言うこともありますし(当然ですね)、走ったり駈けたり、スポーツだってします(全部当然でした)。
そして東大生に共通して言えることが、『東大生はモチベーションの維持が上手い』ということです。
しかし、よく観察みると決して難しいことをしているわけではなく、
- やるべきことは忘れないようにその場でメモを取る
- いつまでに終わらせるかを始めに決める
- 周囲に目標を宣言する
- まず5分、着手してみる。
このような簡単なことをこつこつ「当たり前に」こなせる人が多いのです。
いえ、それでも正しい言い方ではありません。
「モチベーション維持能力が高い人が東大生に多い」のではなく、「モチベーション維持能力が高いから東大生になれた」のでしょう。
モチベーションを高く維持できれば、目標を達成するための2つ目のステップである『行動を実行する』ことができます。
そして、このモチベーション維持能力は、決して、生まれながらの才能でも、東大生だけが持っているものでもありません。
要は、テクニックを知っているかどうかなのです。
次からは、実際にモチベーション維持能力を高めることができる、目標設定の方法についてみていきましょう。
まずは目標を設定してみよう
この本を手にしているいうことは、おそらく成し遂げたい目標があるのではないかと思います。
- 効率良く勉強できるようになりたい
- 資格を取得したい
- 英語ができるようになりたい
- 年収を上げたい
これらの目標を「最短」で達成するためには、まず正しい目標設定を行う必要があります。正しく目標を設定することは、目標を達成するための基礎であると同時に、目標を達成するためのカギでもあります。
まずは、『今一番達成したい目標がなにか』を考えてみてください。
ここから、実際に飛躍的にモチベーションを維持しやすくなる目標設定の方法を記していきますが、頭の中に自分自身の目標を思い浮かべながら読んでみてください。
あなたが思い浮かべた目標を、「絶対に目標を達成するための3つの目標設定テクニック」を用いて、本書を読み進めながら目標を設定していきましょう。
まずは、「絶対に目標を達成するための3つの目標設定テクニック」について説明していきます。
「絶対に目標を達成するための3つの目標設定テクニック」
まずは目標設定に必要な3つの要素を確認しましょう。
①主体的であること
②具体的であること
③ニアーゴールがあること
この3つが満たされている目標を設定できたならば、9割は目標を達成できたといっても過言ではありません。
そしてこの3つを高いレベルで満たす目標設定を行うには、やはりきっかけとなる「出会い」が必要なように感じます。
そして、今まで目標設定を強く意識していなかった人は、本書がその「出会い」になるでしょう。
目標設定は、勉強を始める以前の土台、基礎となる部分であり、一流の人は意識しているしていないにかかわらず、誰もが行っています。
目標設定のテクニックを学ぶことで、勉強の質も量も飛躍的に上昇します。
テクニックを知っていれば、誰でもすぐに実践できます。
あなたも一緒に、頭の中で自分自身の目標の設定をしていきましょう。
それでは、「主体的に設定した目標であること」「具体的な目標であること」「ニアーゴールがあること」を意識した目標設定になっているか、一つずつ見ていきましょう。
「主体的な目標にするテクニック」
人は外発的な要因について、モチベーションを維持することは難しいです。
子供が親に「勉強しろ」と言われれば言われるほどやる気がなくなるのに少し似ています。
これに対し、「コントロール感」という言葉があります。
このコントロール感がある状態、つまり、自分で選択したという感覚があると、前者に比べモチベーションが高まりやすくなるのです。
では、目標が主体性に欠けると判断した場合の具体的な目標設定の改善方法について確認していきましょう。
もともと主体性が高い目標の場合も、さらに主体性を高くするために一緒に確認していきましょう。
人生で、自分のやりたいことだけをやればいいという時期は、あまり多くありません。今回の目標も、
「会社でこの資格をとれと言われた」
「昇格に必要だから仕方なく」
「親に強要された」
など、外発的要因に基づく目標設定である場合もあると思います。
しかし、今の目標のまま先に進むわけにはいきません。それでは、勉強の効率、目標達成の可能性が下がってしまうことは明らかです。
まずは、これらの目標を、主体的な目標に変えていく必要があります。
わかりやすいように、本書では一人の登場人物を出します。Aさんとします。
是非、あなた自身がAさんになったつもりで、想像しながら、読んでみてください。
どんな目標でも主体的な目標に変更できる!
Aさんはとある会社のサラリーマンです。周囲と比較し昇進が遅く、「自分は仕事ができない」と少し劣等感を感じ始めていました。しかし、人一倍負けず嫌いのAさんは、昇進に有利となる資格を取得することを決意します。
Aさんの目標は「TOEICで730点をとる」ことです。
このままの目標設定ではモチベーションを高く維持することは難しそうです。
これを主体的にするためにはどうすればよいでしょう。
あなたの目標と比較しながら、少し目を閉じて10秒ほど考えてみてください。
考えていただけましたか?
それでは、目標を主体的に設定する方法をみていきましょう。
『プラスアルファ』で主体的に!
この方法は、簡単でかつ効果が高いです。実際にAさんの例をみていきましょう。
「目標を達成できたら、ずっと欲しかったカバンを買おう」
「目標を達成できたら、有給休暇を使って旅行に行こう」
誰でも一度はしたことがある、いわゆる自分にご褒美を与える方法です。
私も実際に、「模試で合格ラインを超えたら、美味しいものを食べに行こう」と決めて、勉強のモチベーションにしていました。
『宣言効果』は効果大!『背水の陣』は効果絶大!
さらに、『周囲に宣言する』という方法もかなり効果的です。
こちらの方法も、私の実体験を少しご紹介します。
私は、「来年は東大通うわー」と家族や友達に言いまくっていました。
実際に、頂いていた企業からの内定も辞退し、受験するのも東大だけにすると決めました。
周囲からは強く反対されましたが、そんなときにはこう言い返していました。
「東大受かれば何の問題もないよね?」と。
根気強く言い続けた結果、最終的には周囲も認めて(あきらめて)くれ、応援してくれるようになりました。
今になって思えば、「自分でも何を根拠にそんな強気なことを」と思いますが、これが土壇場でかなり効果的で、
「ちょっと疲れたから休憩しようかなぁ」
と思ったときに、
「いやいや、これで東大落ちたらめちゃめちゃかっこ悪いですやん・・・」
「一気にかっこ悪いランキングTOPに躍りでますやん・・・」
と生粋の浜っ子ながら、エセ関西弁で奮起し、後もう少しだけ勉強しようというモチベーションにしていました。つまり、意図的にプレッシャーのある環境を作っていたのです。
Aさんの場合も同様で、自分の中で決意して終わりではなく、周囲に宣言してしまうのもプレッシャーのある環境をつくるためには良い方法です。
例えば、
「パパがこの目標を達成できたら家族で温泉旅行に行こう!」
と、子供に宣言してしまうのもいいかもしれません。
達成すれば、自分のためだけではなく、家族を喜ばせることもできます。それに宣言効果もプラスされ、自分を後に引けない、『背水の陣』の状況に追い込むことができます。
他には、後程詳しく紹介しますが、1年以内に目標達成することを外部から推奨されているのなら、期限を変更してしまうのも一つの手段です。
半年以内に達成するぞ。と決めることで外発的動機を内発的なものに上書きすることができます。
これはほんの一例に過ぎません。
あえて、より高い目標に設定しなおすことで、達成して周りに評価されることをモチベーションにすることもできます。
それでは、あなた自身の目標を主体性の高いものにするため、少し手を加えてみてください。
「何をすればいいの?」という方のために、Aさんの目標に実際に手を加えてみましょう。
プラスアルファの動機付けに加え、点数もさらに高いものに変更してみました。
【Aさんの目標】
「TOEICで730点とる」
「TOEICで800点とって、家族で温泉に行く!」
あなたも、このように目標を変更してみましょう。
そして、家族旅行や・家族での食事を目標にしたら、是非家族へ宣言してみてください。
Aさん「パパがTOEIC800点取ったらみんなで家族旅行に行こう!」
子供「パパ頑張ってね!」
奥さん「応援してるわね」
自分一人で頑張るのではなく、身近な人から応援してもらうだけで、目標達成に対するモチベーションが上がります。
子供や妻の喜ぶ顔を見ることで、より主体的なものへと認識することができます。
『やらされるのではなくやる』
この意識が実はとても大切です。あなたの周りの優秀だと思う人も、いやいや仕事や勉強をしている人は少ないでしょう。
さて、あなた自身の目標も主体的なものに変更できましたか?面倒かもしれませんが、是非一緒に目標を設定していきましょう。
目標を頭に思い浮かべながら、次へと進んでください。
そして、一つだけ付け加えておきます。
先ほど、自分の目標を主体的にするために目をつぶって考えてみてくださいと言いました。
あなたが目をつぶって考えた方法こそ、最も主体的な方法といえます。
主体的にする方法は、当然ながら、本書で紹介した内容が全てではありません。
自分で考えた主体的な方法を、是非活用してください。
オリジナリティに富んだアイデアで、思考を制限せず楽しく目標の設定をしていきましょう。
4.「具体的な目標にするテクニック」
さぁ、先程は1つ目のテクニックとして、主体的な目標にするテクニックを学びましたが、次は具体的な目標にするテクニックを学んでいきます。
このテクニックは、ものすごい簡単な話ですので、少し難しいメカニズムの話も交えながら説明していきたいと思います。
自己効力感がモチベーション維持のカギ
抽象的な目標、すなわち「頭をよくしたい」「もっとお金がほしい」、このような目標では、なぜ目標達成が困難なのか。
ビジネスの世界でも心理学の世界でも、「目標はなるべく具体的に」というのは当たり前のように言われています。
そして、モチベーションの維持には自己効力感が大きく関わっています。この自己効力感というのは名前の通り、自分の効力が及んでいる感覚、つまり、自分の立てた目標に近づいているという認識のことです。
多くの方に経験があると思いますが、
「努力しているつもりなのに、ちっとも目標に近づいている気がしない」
という状態では、簡単にモチベーションが下がってしまいますよね。
抽象的ではなく、具体的な目標にすることで、目標を認識しやすくなります。
すると、目標に近づいていることが感じやすくなり、自己効力感が高まります。
結果として、モチベーションが上がり、目標を達成しやすくなる、というメカニズムになっているのです。
「目標達成のためには、目標を身近に感じられるようにすることが重要である」ということを理解したところで、ではどうすれば目標を身近に感じられるのかを、一緒に確認していきましょう。
そして、また自身の目標を思い浮かべながら、10秒目を閉じて考えてみてください。
その目標が身近に感じられるために、どのように目標を再設定し直せば良いのか。
いくつか案を考えてみてください。
もちろん正解は一つではありませんが、その中でも特に有効で、東大生のおすすめの方法を本書ではご紹介いたします。
具体的な目標にする方法
まず先ほどのAさんの目標を思い出します。
【Aさんの目標】
「TOEIC800点取って家族で温泉に行く!」
「TOEICで730点とる」よりは少し具体的ですが、まだまだ足りません。
様々なテクニックを用いて、この目標を具体的にしていきましょう。
ここからは、内容をギュッと詰めてテクニックをテンポよく紹介していくので見逃さないように注意してください!
みなさんも自分自身の目標をAさんのように、具体的な目標へと変化させながら読み進めていってください。
期限がないのは目標ではなくただの抱負
まず、目標を具体的にするために、最初に思いつくのが期限の設定です。
目標の高さにも寄りますが、Aさんは期限を1年に設定します。
そして、ただ1年以内だけでは、『何を1年以内に達成すればよいのか』が具体的にわからないため、「800点取るのが1年以内なのか」「旅行に行くのが1年以内なのか」まで決めてしまいましょう。
旅行を1年以内に行くと決めます。
Aさん「TOEICの結果が出るのはおよそ1か月後で旅行の計画や準備もあるし・・・」
このように、一緒に具体的に考えていきましょう。
それでは続きです。
Aさん「でもネットだと3週間後には結果が見れるから、ここはギリギリの目標設定にして・・・、TOEIC800点は11か月以内に達成しよう!今が2月20日だから来年の1月20日までのテストかぁ。あれ、1月のテストは29日にしかない。じゃあ今年の12月18日のテストで絶対達成するぞ!
んー、800点じゃイメージわきづらいなぁ。
リスニングのほうが得意だし、リスニング430点、リーディング370点をとろう。そうなってくると温泉旅行だけじゃなんかモチベーションが上がらないなぁ。
新婚当時に妻と二人で行った草津温泉に行くか。今度は娘と3人かぁ、楽しみだなぁ。あ、またあの時の旅館に泊まろう!1泊だとあっという間だったから今度は2泊だ!」
さぁ、今までのAさんの話をまとめて目標がどのように変化したのか見てみましょう。
Aさんの目標は、
「TOEIC800点取って家族で温泉に行く!」
でしたが、
「今年の12月18日のTOEICのテストでリスニング430点、リーディング370点取る!そして来年の2月20日までに家族で草津温泉のB旅館に2泊で旅行に行く!」
となりました。
ここで重要なのが、目標が身近に感じられること、そして具体的であることです。
もちろん初日は湯畑に行って足湯しながらアイスクリームを食べて・・・なんてさらに具体的に想像することで効果は高まります。
目標達成した時のことを楽しみながらいっぱい想像してみてください。
おそらく、今となっては最初の「昇進に必要だから」という理由もかなり薄くなってきているでしょう。
このような目標設定ができれば、達成するべき目標、するべき勉強に対してかなりハードルが下がっているはずです。
この目標設定をする前の状態と後の状態で、1週間にどれだけの時間を勉強したかを比較してみてください。
おそらく今までと比べ、『たくさん勉強した自覚はないけど、結果的にたくさん勉強している』状態になっていると思います。
東大生が、毎日10時間も勉強できたのは、それが苦痛ではないからです。
彼らにとってはそれが通常運転なのです。
主体的に取り組むことができれば記憶力も上がり、必然的に勉強の効率も向上します。
そんな人たちと、いやいや勉強している人では、どう考えても勝敗は明らかですよね。(もちろん勉強は勝ち負けじゃないのですが、受験には定員人数があるのでこの言葉を使用しています)
ここまで主体的に読んでくださった方はすでに目標達成に向けて通常運転モードに突入しています。
最後のテクニックで、通常運転特急モードになりましょう。
5.「ニアーゴールを設定するテクニック」
ニアーゴールとは名前の通り、近くの目標のことです。 最終的な目標とは別に、自身が目標にどれだけ近づいているのかを測るため、目標を細かく分割した目標をニアーゴールといいます。
例を挙げると、『1年で4キロ痩せる』ことが目標の場合、『半年後に2キロ痩せる』ことがニアーゴールの一つになります。
ニアーゴールについて細かくお話しする前に、目標設定の3つのテクニックの関連性についてお話しさせて頂きます。
これを知ることで、より詳しく目標設定について理解することができます。本書の中でも重要な部分です。
今まで紹介した、「主体的であること」「具体的であること」、これは相反するものではありません。
つまり、これら2つをX,Yの2つの集合とし、ベン図で表してもきれいな円が2つできるわけではありません。
主体的であることと具体的であることは共存し得るのです。
具体的な目標設定をすることが主体的な目標設定につながるし、主体的な目標設定は具体的な目標設定につながります。
理解しやすくするために今回2つに分けて説明していますが、別々のものとしてとらえる必要はありません。これらは2つで1つの目標設定テクニックととらえることも可能なのです。
そして最後のニアーゴールのテクニックは、これら2つをさらに補完するためのテクニックです。
この3つのテクニックをうまく絡み合わせることで「1+1+1を5にも6にもする」ことができます。
つまり、「具体的な目標にすること」は、同時に「主体的な目標にすること」にもつながります。
また、ニアーゴールを設定することで、より具体的、より主体的な目標にすることが可能なのです。
それではニアーゴールの設定の仕方に入ります。
イメージしづらいと思うので具体的に、Aさんの目標設定についてみていきましょう。
ここまででAさんの目標は
「今年の12月18日のTOEICのテストでリスニング430点、リーディング370点取る!そして来年の2月20日までに家族で草津温泉のB旅館に2泊で旅行に行く!」
という風に変化しました。
最後のテクニックである、ニアーゴール設定では、この最終目標は変えません。
ただ分割して、より近くに目標を設定していきます。
今のAさんはリスニング350点、リーディング300点です。
1年後の目標点数だけでは、途中、モチベーションが間延びしてしまう確率が高いです。これは、先ほど自己効力感(自分が目標に近づいて行っている感覚)の話をしましたが、最終目標だけでは自己効力感を常に感じることは難しいということです。
そこでAさんは新たにニアーゴールを設定することにしました。
「半年後にリスニング390点、リーディング335点」
ゴールまでの中間地点に1つニアーゴールを設定するだけで、モチベーションの維持は格段に簡単になります。
まずは、自分自身の目標に対し、期限のちょうど中間あたりにニアーゴールを設定してみてください。
具体的な数字が出る目標でなければ分割が難しいように感じるかもしれませんが、「何冊本を読む」でも「この参考書を3周する」でもなんでも構いません。シンプルに考えて、とりあえず設定してましょう。
例えば、「3年以内に起業する」という目標なら、
ではそのために、1年半たった時にどうなっておかなければいけないか、何をしておくべきか、という観点で考えていきます。
このニアーゴールは、分割すればするだけ効果が上がります。
ただ、ニアーゴールといえど目標に変わりありません。
「達成しなくてもいいや」、という考えではよくありません。
そのニアーゴールを達成するためにはどうすればよいのかを考えてさらにそのゴールまでの間にニアーゴールを設定してみてください。
Aさんを例に、ニアーゴールを設定していきましょう。
「1か月ごとにリスニングは10点アップ、リーディングは7点アップさせる。多少前後してもいいが、半年後には必ず390、335点をとれるようにする。また1か月で目標の点数を上げるために、1週間で10時間以上英語を聞いて、練習問題を2回は解く!」
このように設定してみてください。
最終目標だけでなく、半年後に大きなニアーゴールの設定。また1か月ごとに実力確認のための指標を設定し、さらに、週の目標勉強時間や、練習問題を解く回数を設定することで、勉強すれば勉強するだけ自己効力感を味わえるようになっています。
私が所属していた研究室でも1週間ごとに研究の進捗を報告するミーティングをしていましたし。会社では毎日数回進捗確認を行い、ゴールまでに必要な行動や、それと比較した現在の遅延状態などを確認します。
学生のテストが年に4回もあるのも同じ理論です。
これがなければ大半の学生は、まとまって勉強をする時間はとれないでしょう。
私が東大生の中でもかなり優秀だと思う友達は、数時間ごとに達成する目標を決めて、びっしりと手帳に書き込んでいました。
紙に落とし込まなくても、「1時間以内に4問解く」など決めるだけで、モチベーションは大きく変わります。
ここまでできればもう何も言うことはありません。
まずはAさんのようにニアーゴールを設定してみてください。
いつでも改善することは可能です。
完璧な目標設定を目指すのではなく、以前の目標よりほんの少しでも達成に近づけばよいという考えで、何回も改善してみてください。
なによりも、実際に目標設定をしてみるということが大切です。
その際は、「主体的」「具体的」「ニアーゴールの設定」の3つを意識してみてください。
そうすれば、誰でも簡単にモチベーションを維持することができます。
3.「目標を絵に描いたモチで終わらせないためのテクニック」
さて、目標設定の方法については今までご紹介した内容が全てです。
しかし、目標設定は、あくまでゴールではなくてスタートです。目標設定をすることで、はじめて最短で進むべき方向を確認することができます。
そして、目標は設定して終わりではなく、『毎日確認をする』ことで最大限の効果を発揮します。
次は、『設定した目標を最短で達成するテクニック』についてみていきましょう。。
「目標を毎日確認する」、これにより自分が進むべき方向を再確認できます。
人は、すぐに物事を忘れてしまうものです。
あなたにもこんな経験があると思います。
- リビングに向かっているうちに何をしようとしたか忘れてしまった
- メガネをどこに置いたか忘れてしまった
- カバンのどこにスマホを入れたか忘れてしまった
- さっき聞いた話の内容が思い出せない
目標についても同様で、常に頭の中で強く意識されているわけではないのです。
例えば、『資格を取る』という目標がある場合、次の行動は正しいと言えるでしょうか。
- 1時間の時間制限のある過去問を自宅で説いている際に、答えが分からずに4時間粘って1点でも点数をあげようとする
本番の試験ではなくても、点数にこだわることは重要だと思います。ただ、『資格をとる』という目標を考えた場合、分からない問題を何時間もねばって解こうとするよりは、すぐに答えを見て回答を覚えてしまうほうがよほど効果的です。さらに余った時間で別の過去問を解くことで、さらに目標に近づくことができます。
『目の前のこと』にだけ集中してしまうと、このようなことが起こってしまいます。
永遠に時間があればそれでも良いのですが、目標まで最短で達成したいという気持ちがあるならば、目標を毎日確認することは必須です。
実際に目標を毎日確認しなければ、『目的地の駅まで最短で15分なのに、都邑で寄り道してしまって30分かかってしまった』ということが起こりえるのです。。
目標を毎日確認することは、今まで目標に向かってくねくね進んでいた人ほど効果があがります。
「そういえば最近英語の勉強全くしてないなぁ。毎日しようと思ってたのになぁ」
ということがなくなります。
そして、毎日確認するために最もお勧めで効果の高いテクニックが、「目標を紙に書いて毎日見るところに貼る」たったこれだけです。
とはいえ、目標を最短で達成するためには、目標を紙に書く際にも重要なポイントがありますので、次からご紹介させて頂きます。
世界にただ一つ⁉目標達成シートの作成方法
さて、ここでは。目標を最短で達成するための、世界にただ一つの目標達成シートの作成方法をご紹介します。作成方法は全部で3ステップです。
1.目標を紙に書く(このとき目標は紙の中心によせる)
2.目標を達成した時の具体的なイメージを絵にして、目標の周りに描く
3.最後に目標を達成したときに自分がどんな気持ちになるのかを想像し、その気持ちを細かく紙に書く
たったこれだけです。
1つ目のステップから説明していきます。
1.目標を紙に書く
ここで注意したいのが、鉛筆やシャーペンではなく、見た際にインパクトがあるようにつきやすいように太めのペンで書きましょう。
そして用紙も小さいものではなく、最低でもA4サイズにすることをおすすめします。
字がうまい下手は関係ありません。かくいう私もかなり下手です。
ただ、しっかりと気持ちを込めて書いてみてください。
一段で書く必要はないので、中心に寄せることは忘れないようにします。
3.目標を達成した時の具体的なイメージを絵にして、目標の周りに描く
自由に描いてみてください。白黒よりもカラフルにしたほうが、より効果が上がります。
Aさんの目標なら、家族で温泉に入ってるところや、そこで食べたい食べ物の絵、昇進祝いに新しいスーツを新調している場面などでしょうか。
単純に100点をとったときのテスト用紙や、資格の取得証明書、志望校のキャンパスを歩いているところ、転職したい企業で働いている場面でもなんでもかまいません。
絵なんて下手でかまいません。私もまったく絵が描けません。
他の人が見たらどんなシーンかわからなくても、自分がわかるのであればどんなものでも構いません。
ただ、達成した後のことを具体的に細かくイメージしながら書きましょう。
そして、絵を見た時にそのとき頭に浮かんだイメージを思い出せれば完璧です。
4.最後に目標を達成したときに自分がどんな気持ちになるのかを想像し、その気持ちを細かく紙に書く
わくわく、どきどき。
楽しい、うれしい。
さみしい、悲しい。
高揚、陶酔、感動。
なんでもかまいません。
目標を達成したときの具体的な場面をかなり細かくイメージし、どんな気持ちになるか想像してみてください。
Aさんだとこのようになります。
「お、トーイック805点だ!!あっぶねー、ぎりぎり目標達成だなぁ、なんか心臓がすごいぞ。こんなにどきどきすると思わなかったなぁ。1か月後には温泉に行こう!わくわくするなぁ!」
「ふー、車でも草津なんてすぐだなぁ。あ、待て!走るな!うわぁ、いてててて。地面が凍ってるせいで思いっきりころんじゃったよ。こっちは雪降ってるのか、きれいだなぁ。え、あはははは。子供は元気でうらやましいなぁ」
これはすべてAさんの想像です。目標を達成した時をこれくらい具体的にイメージしてみてください。
そしてこのような想像をしたあとにしてほしいことを下に書きます。
TOEICの絵の近くに どきどき と書きます。なかったら絵は空いてるスペースに描いてみてください。
温泉の絵の近くに 気持ちいい と書く。
雪の絵の近くに 感動 と書く。
このようにやってみてください。
大切なのはきれいな字でもきれいな絵でもありません。
それをみて具体的なイメージを思い出し、達成後の感情を味わえるかどうかです。
感情を思い出しやすくするために、人の色に対して持っているイメージを紹介します。
白・・・清楚、無垢、純粋
赤・・・情熱的、あつい、陽気
黒・・・堅い、大人っぽい、シャープ
青・・・冷たい、知的、スポーティ
黄・・・明るい、派手な、あたたかい
緑・・・落ち着いた、豊かな、ナチュラル
例えば、わくわくという感情のときは、陽気なイメージのある赤色や明るいイメージの黄色を周りに多く描くことでその気持ちを感じやすくなります。
これで完成です。
これをあなたが一日で何度も目に入るような、机の前等に貼ってください。
そしてイメージし、感情を感じてください。
人の暗記力、集中力というのは「動機の強さ」「興味」「好き嫌い」「感情がどれだけ動いたか」と深くかかわっています。
これを見ることにより、「動機の強さ」を再認識できます。周りの絵が、勉強への「興味」を掻き立てます。達成後を強くイメージすればその手段である勉強はあなたにとって「好き」なものになるでしょう。そして達成後の想像した気持ちを感じることで「感情を大きく動かす」ことができます。
毎日の勉強の前に5分この目標用紙を眺めることで、いつもよりはるかに質の高い勉強になることは間違いないでしょう。
忙しい社会人の方ほど実践すると効果がある!
目標達成するための3つのテクニックをご紹介しました。
ただ、どんな知識もそうですが、知っているだけでは役に立ちません。
それを実践して、初めて意味があるのです。
私は本を読むとき、どれか一部分でもいいので必ず実践できる箇所を抜き出して頭の中にしまいます。そしてなるべく早くそれを実行します。
人間の脳は忘却するようにできているのです。忘却できることが人間の素晴らしい部分でもあるので文句はありません。
ただ、知識を吸収し実践しないまま、いつか忘れてしまっているということは、結局知識を吸収しなかったのと同じ状態です。
他にも目標設定について書いてある本はたくさんあると思いますが、まずはこの本の内容を実践してみてください。
本書だけで目標設定については十分であると自負しています。
そして、この目標設定の方法や、世界に一つだけの目標達成シートの作成は、社会人の忙しい人ほど、是非実践していただきたいと思っています。
毎日朝早く家を出て、満員電車に揺られて、仕事も楽しいことばかりではないし、家に帰っても疲れて寝てしまう。
そのような忙しい毎日だと、目標はいつの間にか忘れてしまいますし、実際に行動するためにも、ものすごいエネルギーが必要になります。
ただ、だからこそ自分で作った目標達成シートを眺めてニヤニヤしたり、楽しんで勉強する時間があってもいいのではないでしょうか。
先程登場したAさんの、『TOEICで730点を取りたい』理由、覚えているでしょうか。
最終的なAさんの目標は、
「今年の12月18日のTOEICのテストでリスニング430点、リーディング370点取る!そして来年の2月20日までに家族で草津温泉のB旅館に2泊で旅行に行く!」
となりましたが、最初はただ、『昇格に有利になるから』という理由だったのです。
Aさんの例をとっても分かるように、目標を設定し、目標達成シートを作成することは、ただ、目標を達成するためだけではなく、日々の生活をより楽しくすることができます。
是非、限られたあなたの人生の一日一日を大切に過ごすため、目標達成シートを作成してみてください。