どんなに忙しくても、仕事と勉強は両立できる
さて、早速ですが、あなたはこんな風に思ったことはないでしょうか?
『いざ資格をとろう、勉強しようと思っても、仕事では、やらなければいけないことが山程あるし、平日は朝から晩までずっと拘束されてしまう。家に帰ってからも、なんとなく疲れが取れず、休日も不安や考え事が頭から離れない。こんな中、さらに勉強するなんて・・・とてもじゃないけど無理だよ・・・』
これは、まさに私が思っていたことでもあります。
仕事をしながら勉強もするというのは、簡単なことではありません。
他にも、このような心当たりはないでしょうか。
- 仕事で疲れて、平日に勉強できない
- 勉強の前にPCをいじっていたら寝る時間になってしまう
- 勉強よりテレビやスマホを優先してしまう
- 面倒くさいことをつい先延ばしにしてしまう
- 口だけでなかなか行動できない
- いつか英語の勉強をしたいけど、まだ何もできてない
- 勉強していてもスマホや他のことにすぐに気を取られてしまう
- 休日はダラダラ過ごして1日が過ぎる
一つでも心当たりがある方に、質問させてください。
「今の状態で満足していますか?それとも、なんとか現状を変えたいと思っていますか?」
もし、あなたが後者であれば、是非、本章を読んでみてください。社会人で資格をとろうと思った際に最初にぶつかる壁は、まさに『勉強したいけど忙しくてできない』だと思います。
本章では、『忙しくて勉強できない』を『なぜか勉強してしまう』に変える、『自分ルール』の作成方法についてご紹介します。
仕事をしながら勉強できる人と、仕事をしながら勉強できない人は、決して意思の強さの差でも、才能の差ではありません。
頭の回転の速さや記憶術と同様、テクニックを知っているか知らないか、知る機会があったかなかったかの差なのです。そして、そのテクニックを知っていれば、誰でもすぐに『仕事と勉強を両立する』ことが可能です。
『忙しくて勉強できない』を『なぜか勉強してしまう』に変える、『自分ルール』は3つの側面から成り立っています。
①勉強をする場所と時間のルール
②勉強のやる気が起きないときのルール
③勉強をしてしまう環境づくりのルール
あなたがこの3つのルールを作成し終えたとき、『どんなに忙しくても、仕事と勉強は両立できる』ことを分かって頂けると思います。
それでは早速、ルール① 勉強をする場所と時間のルールについてご紹介していきます。
自分ルール① 勉強をする場所と時間のルール
社会人の勉強の秘訣は、場所と時間を『固定』させること
勉強する場所と時間を固定するメリットは3つあります。
1.あれこれ悩まなくてすむ
2.スケジュールに組み込みやすい
3.集中力が向上する
それでは早速、1つ目から説明していきましょう。
1.あれこれ悩まなくてすむ
いざ勉強を始めようと思った際に、様々な問題が発生することが考えられます。
例えば、このような問題が考えられます。
- 図書館が閉館日だった
- 勉強できるカフェが見つからない
- 机の上が散らかっていて、片付けから始める必要がある
そして、「勉強できるスペースを探したり、片付けをしているうちに、気づいたら1時間、2時間と時間が過ぎてしまい、結局あまり勉強ができなかった」など、よく聞く話だと思います。
また、そもそも、「どこで勉強するか考えているうちに、勉強するのが面倒くさくなってしまった」ということも、身に覚えのある方は多いのではないでしょうか。
実際に、「勉強場所を考える」という行為一つとっても、『勉強をしない』言い訳としては十分ですし、人は楽な方に流される習性があるため、強い意思がないと、この言い訳に飛びついてしまうのです。
これらの問題を一気に解決できる手段が、『勉強の場所と時間を固定する』という方法です。
まずは私の『勉強をする場所と時間のルール』をご紹介します。
【平日①】
- 時間:7時~8時
- 場所:会社の近くのカフェ
【平日②】
- 時間:21時30分~22時30分
- 場所:自宅の勉強机
【休日】
- 時間:9時~12時
- 場所:自宅近くの図書館
実際にこのように明確に『自分ルール』を定めてからは、「想定外で勉強できない」ことがかなり減りましたし、勉強場所を毎回選択して、探すストレスもなくなりました。
そして何より、『固定化』させることによって、「気づいたら1週間全く勉強できなかった」ということがなくなりました。
この、時間と場所を固定化する方法は、勉強だけではなく、「読書の時間が欲しい」「趣味の時間が欲しい」という場合でも、役に立ちます。
「あれこれ考えているうちに結局勉強できなかった」
という経験のある方は、勉強の時間と場所を固定化し、『自分ルール』を作成してみてください。
次に勉強を継続するための『勉強と場所の固定化』のポイントをご紹介しますす。
『場所と時間の固定化』のポイント
勉強の場所と時間を固定化し、継続させるために、大切なポイントが3つあります。
①達成可能なスケジュールにすること
②継続して行ける場所にすること
③固定した場所や時間にこだわりすぎないこと
仕事と勉強を両立するためには、どれも軽視することができない重要なポイントです。早速、一つずつ簡単にご説明しましょう。
①達成可能なスケジュールにすること
勉強の場所と時間を固定化の目的は、『長期的に考えた際の勉強時間を最大化すること』です。つまり、仕事をしながら、「平日は5時間、休日は10時間勉強する」と自分ルールにすることも可能ですが、継続できなければ、長期的に見るとマイナスになってしまいます。
はじめは、無理をしないで続けられるスケジュールを設定してください。だんだん慣れてきてから時間を増やすのも一つの方法です。
②継続して行ける場所にすること
勉強する場所を継続して行ける場所に設定することも、勉強の場所と時間の固定化の目的である『長期的に考えた際の勉強時間を最大化する』ために必要なポイントです。2つの制約から、継続して行きやすい場所を選びましょう。
- お金の制約
- 距離の制約
一つ一つ見ていきます。
『お金の制約』
勉強場所を、ホテルのラウンジに設定した場合、毎回勉強するたびに1000円などのお金がかかることになります。そうすると、いかに静かで集中できる環境であったとしても、「お金がもったいない」という心理的な制御がかかってしまい、継続することが難しくなってしまいます。
場所を選ぶ際には、お金がかかるにしても、負担にならない程度の場所を選びましょう。
『距離の制約』
こちらも、片道電車で1時間かかる場所を勉強場所に設定しても、すぐに行くのが面倒くさくなって、勉強が続かなくなってしまうことは明らかだと思います。
そのため、自宅から近い、会社から近いなどの理由を考慮して、時間的に面倒くさくならない場所を選びましょう。
③固定した場所や時間にこだわりすぎないこと
時間と場所を固定化し、勉強時間を確保できるようになってきても、毎週100%スケジュール通りに行動できるかと言うと、そんなことはありません。
必ず、不測の自体は発生します。
「断れない飲み会が入った」
「休日に予定が入った」
「いつもの勉強場所が空いていなかった」
など。いくらでも考えられることがあります。
そのような場合は、「せっかく調子が良くなってきたから」と、無理をしてまで『自分ルール』を守る必要はありません。
2つ不測の事態が発生してしまった例をご紹介します。
例1『平日に飲み会が入ってしまった場合』
自宅で1時間勉強しようと思っていても、急に飲み会や残業が入ってしまうことも十分に考えられます。
「家に着いたら深夜0時過ぎていたけど、そこから1時間勉強しよう」
と無理をする必要はありません。代わりに、飲み会からの帰り道や、翌日の通勤時間で勉強時間を確保するなど、リカバリする方法はいくらでもあります。無理に睡眠時間を削ってまで勉強しても、眠い中勉強することは効率が悪いですし、体調を崩す可能性もあります。
むしろ、睡眠時間をやみくもに削るのは、『百害あって一利なし』です。
例2『休日に予定が入ってしまった場合』
仮に休日は午前中に図書館で勉強をしようと思っていたとしても、毎週都合よくスケジュール通りに進むとは限りません。図書館に行く時間がないのであれば、代わりに自宅で勉強しても何も問題はありませんし、勉強時間を午後にずらしたり、翌日に変更することもできます。
もちろん、基本的には自分で定めた『勉強の場所と時間のルール』を守ったほうが良いですが、時間、場所ともに、そのときの状況に応じて最適な時間を選択しましょう。
ビジネスと同様に、勉強も目先のことではなく、目的を忘れないことが重要
先程も申し上げたとおり、『勉強の場所と時間を固定化する』目的は、『長期的に考えた際の勉強時間を最大化すること』です、無理にルールを守ろうとして、周囲との関係を悪化してしまったり、体調を崩して勉強時間を確保できなくなってしまったら元も子もありません。
不測の事態が起こった場合でも、臨機応変に対応していきましょう。
2.スケジュールに組み込みやすい
勉強時間を事前に固定化することによって得られる2つ目のメリットが『スケジュールに組み込みやすいこと』です。スケジュールに組み込みやすいとは、大きく分けると2つの側面からなります。
①他のスケジュールで勉強時間が減りにくい
②試験までの勉強スケジュールが立てやすくなる
早速1つ目から見ていきましょう。
①他のスケジュールで勉強時間が減りにくい
勉強時間を確保できない原因は『たられば勉強』にあった
勉強時間が予め決まっていということは、つまり、「時間が空いたら勉強しよう」ということだと思います。実際は「時間を空けて勉強しよう」という意思があったとしても、『いつ』勉強するのかが明確でない限りは、結局予定が入ってしまったために勉強できなかったということが起こりえることは想像に難しくないと思います。
「今日仕事のあと飲み行こうよ」
「週末遊びに行こうよ」
「子供の面倒みておいてよ」
このような言葉を言われた際に、断りづらいのではないでしょうか。
先に勉強のスケジュールを決めておくことで、
「誘ってくれてありがとうう。でも用事があるからまた今度行くね」
「ごめん。試験が近いから、来月にしようよ」
と、提案することもできます。
また、家族に事前に勉強のスケジュールを話しておくことで、休日の用事を事前に調整することも可能ですし、「今日ちょっと勉強する気起きないなぁ」というときでも、妻や夫、子供がハッパをかけてくれるかもしれません。
つまり、『空いた時間があったら』勉強しようなど、勉強の前提に『〇〇だったら』『〇〇すれば』などの『たられば』が1つはいってしまうだけで、勉強時間を確保することが、極端に難しくなってしまうのです。
あなたが、「勉強できない現状を変えたい」「資格をとりたい」「英語ができるようになりたい」など、少しでも思っているのであれば、事前に勉強時間をスケジューリングして、勉強の前提である『たられば』を除外することで、簡単に勉強時間を確保することが可能なのです。
②試験までの勉強スケジュールを立てやすくなる
『勉強の場所と時間を固定化』すると『逆算思考』の精度が上がる
『自分ルール』を定めると、「試験まであと何時間勉強することができるのか」がすぐに計算できるようになります。
試験までの勉強のスケジュールを意識しない場合、このようなことが起こります。
- 前日になって過去問を解き始めた
- 参考書を最後まで読んでいない
- 今週までに合格ラインを超えるはずだったのに、点数が全然足りない
試験でもっとも大切なことは、テスト当日に合格ラインを超えていることです。「あと1週間あれば絶対合格できたのに」と思ってもすでに遅く、次の試験は半年後で、半年後にはせっかく勉強した内容をほとんど忘れてしまっているということも考えられます。
このような「あと1週間あれば絶対合格できたのに」という人に足りなかったことがこれです。
『逆算思考』です。
「『逆算思考』ってなんだ」と言う方もいらっしゃると思うので、例を挙げましょう。普段あなたも使用していることです。
例:家を出る時間の逆算
例えばあなたが、19時にAというお店で友人と待ち合わせをしている場合、家を出発する時間を何時にするかどのように計算するでしょうか。
「自宅」→「自宅最寄り駅」→「Aの最寄り駅」→「A」というルートで進む場合、恐らく、このように考えると思います。
「Aに19時待ち合わせで、駅から徒歩10分かかるから、Aの最寄り駅には18時45分には着くようにしよう。Aの駅まで自宅の最寄駅からは30分かかるから、19時15分には電車に乗らないと行けない。自宅から自宅の最寄駅までは徒歩10分だから、少し余裕を見て19時には家を出よう」
まさにこれが『逆算思考』です。
試験でも同様で、合格ラインが80点、今が試験1ヶ月前で50点しか取れないのであれば、このように考えていく必要があります。
①試験当日に80点取らないといけない
②今は50点だから、1ヶ月で30点上げる必要がある
③1週間に10点ずつ上げよう
と、このステップまで進んで、はじめて週単位で目標を立てることができます。
極端な例ですが、この逆算思考をしっかり行い、予定通り行動することができれば、当然待ち合わせに遅刻することはなくなります。つまり、逆算思考をしっかり行い、予定通りに行動することができれば、試験に絶対に落ちないのです。
逆算思考を活用すれば、100%試験に合格する
この逆算思考は、おそらく誰もが無意識にしていることだと思います。
しかし、一度立てたスケジュールの通りに進めることは難しく、スケジュールの微調整を何度も行う必要があります。そして、微調整が必要な1番の理由が、『予定していた通りに進まなかったこと』です。
つまり、「予定していた通りに進まなかった」をなくすことで、逆算したスケジュール通りに計画を進めることができ、その結果、試験に絶対に落ちなくなるのです。
それでは、「予定していた通りに進まなかった」ことをなくす方法を考えていきましょう。原因を、大きく2つに分けて考えていきますます。
①予定していた勉強時間が確保できなかったこと
②勉強時間は確保できたが、目標のレベルに達成できなかったこと
いわゆる、①は『勉強時間』で②は『勉強の質』のことです。
②については、第2章や3章でお話させて頂いた、頭の回転を速くする速読・速聴術や、勉強の効率を劇的に改善する記憶術を用いることで、勉強の質は大きく向上します。また、そもそも①の勉強時間をしっかり確保することで、予想より進度が多少ずれることがあっても、予想していた進度の何倍もずれるということは滅多にないと思います。
問題なのは、①の予定していた勉強時間が確保できなかった方です。
こちらは、「週に10時間勉強しようと思ったのに、結局1時間しか勉強できなかった」場合だと、進度が想定の10分の1になってしまう恐れがあります。
進度が予定と大幅にずれることが重なると、毎週逆算の微調整をし続けていても、気づいたら無理なスケジュールになっていて、最終的に想定していたレベルに達することができず、試験で不合格になるということが起こり得るのです。
忙しい社会人は『逆算思考』を用いた詳細のスケジュール設定は逆効果
さて、少し話が逸れてしまったので、まとめると、この『逆算したスケジュールの通りに進まない』問題を解決するためには、新しい手段を講じる必要は全くなく、『勉強の時間と場所を固定する』ことで、勉強時間を確保でき、その結果、逆算思考の精度が向上するということです。
この逆算思考は、かなり詳細に「今日は参考書の何ページまで勉強しなければいけない」と決める必要はなく、誰でも自然に行っている程度で良いです。重要なのは、詳細に逆算することではなく、逆算したスケジュール通りに進まない原因である、勉強の量と質の問題を改善していくことが重要で、その結果、自然に逆算思考の精度も向上し、誰でも試験に100%合格することが可能になるのです。
よく勉強本で、「『逆算思考』は、なるべく詳細までスケジュールを立てるのが良い」と書いてありますが、忙しい社会人にはむしろ逆効果で、スケジュール通りに進まないことの方が多い中、毎回詳細スケジュールまで微調整することは、あなたの貴重な時間を浪費することと同義です。
『逆算思考』は1週間くらいの単位で大雑把にゴールを逆算すればよく、むしろ『スケジュール通りに進まない原因』を改善するように意識してみてください。
次は、『勉強の場所と時間を固定』することの3つ目のメリットである、『集中力が向上する』について説明をしていきます。
3,集中力が向上する
勉強モードが勉強の質を上げる
さて、『勉強の時間と場所を固定する』ことで、実は集中力が向上するというメリットがあります。
実際に東大生は『図書館でしか勉強しない』と決めている人も何人もいます。
集中力を上げるために効果的な方法を、勉強習慣の定着する前と後の2つに分けてご紹介していきます。
①勉強習慣が定着する前は、同じ場所、同じ席で勉強モードに変化する
実は、私達の脳は、同じことを続けると疲労を感じてしまいます。
これだけを聞くと、「場所を固定化するのは逆効果」のように感じますが、これは既に勉強する週間があり、毎日長時間同じ場所で勉強しているケースのことです。
実際に働きながら勉強をしなければいけない人は、忙しい合間をぬって勉強しなければならず、電車の中や、カフェ、自宅、図書館など、様々な場所で勉強をする必要が出てきます。
そのため、実際は『勉強場所を固定する』ことにデメリットは少なく、むしろ、勉強する週間をつくるためには、『勉強場所と時間を固定化する』ことが重要なのです。
実際に勉強時間と場所を固定することで、その時間にその場所にいることが、無意識のうちにあなたを『勉強モード』にしてくれて、前回の勉強内容を思い出しやすくなったり、雑念が消えて勉強に集中できるようになるのです。
社会人の勉強で、最も大切なことは、『勉強する習慣をつける』ということです。
そのためには、毎回勉強場所を変えて、そのたびに新しいものに目移りするよりも
、勉強場所を固定し、勉強モードに入りやすくすることが効果的なのです。
②勉強習慣が定着した後は、たまには場所を変えて気分転換する
先程もお話ししたように、私達の脳は同じことを繰り返していくうちに疲労が溜まってしまいます。そして、また再び活性化させるためには、新しいことをするのが最も効果的です。つまり、疲れてきたときに、勉強する教科を変えたり、勉強する場所を変えたりすることによって、また再び集中力を取り戻せるのです。
ただ、場所を変えるといっても、わざわざ別のカフェに入ったり、電車に乗って
別の図書館に行く必要はありません。
実際に私も、自宅で勉強する際、普段は定ポジションが決まっているのですが、
「疲れたけどもう少し勉強したい」
「頭が重くなってきた」
というときは、座る椅子を変えたり、ソファで勉強したり、立ったまま参考書を読んだり、寝転がって問題を説いたりしています。
同じ自宅の中で、勉強する環境を少し変えるだけでも、脳が新しいことをしていると判断して、疲労が軽減し、集中力が回復しますし、うまく環境を変化させながら勉強することによって、4時間も5時間も連続して勉強することも可能です。
「まずは勉強する習慣をつけたい」という方は、同じ場所、同じ席で、勉強モードに入りやすくすることが重要です。その後「少し疲れてきたなぁ」と思ったら、図書館や自宅単位での場所は固定しながら、少し席を移動したり、立ったまま勉強をすることで、移動時間を駈けなくても、集中力を上げることが可能なのです。
ここまでで、『勉強の時間と場所を固定する』メリットを十分理解して頂けたかと思います。まずは、『忙しくて勉強できない』から『なぜか勉強してしまう』環境づくりとして、自分だけの『勉強の場所と時間のルール』を設定してみてください。
自分ルール② 勉強のやる気が起きないときのルール
試験の合格・不合格を分けるのは『初動』の差
勉強しようと思ってから取り掛かるまでの時間。
この『初動』が試験を合格する人と落ちる人の最も大きな違いです。
試験に落ちる人は、このような思考をするクセがあります。
- 今19時50分だから20時になったら勉強しよう
- このテレビを見終わってから勉強しよう
このような人に限って、「あともう10分後から」「あともう一つ番組を見てから」となるのです。
これに対し、試験に合格する人は、19時50分だろうと19時53分だろうときりの良さなど全く関係なく勉強を始めることができます。
さて、少し話を変えます。
『ニュートンのゆりかご』は、始めに球を引っ張るだけで、運動量保存則と力学的エネルギー保存の法則によって理想的な世界では永久に動き続けます。必要なのは、はじめに球を引っ張るというアクションのみです。
また、『ニュートンのゆりかご』をイメージしづらい方は、車や自転車をイメージしてみてください。動くためには、一番始めに最も大きなエネルギーを与える必要がありますが、動き出した後に運動を継続させるためには、それほどのエネルギーを必要としません。
そして、勉強も、これらとなんら変わりません。
東大生だけでなく、勉強で結果を出し続けられる人は、勉強を続ける一番のハードルが、『勉強を続けること』ではなく、『勉強を始めること』ということを例外なく知っています。
『勉強を始めること』は面倒くさいが、一度勉強してしまうと『勉強をやめること』が面倒くさくなってしまうものなのです。
勉強のやる気が起きないときに動き出せるかどうか、いわゆる初動力(初動が重要であることを強調するために、本書ではあえて行動力でははなく初動力という言葉を使用しています)の有無は、ほんのちょっとした『ルール』で改善することができます。
今回ご紹介するルールは全部で4つあります。
①行動を細分化せよ
②とりあえず10秒だけ着手せよ
③『どうやったら行動できるか』を問いかけよ
④ツァイガルニク効果を活用せよ
誰でもすぐに、東大生の行動力を手に入れられる4つの『自分ルール』について、早速①からご紹介していきましょう。
①行動を細分化せよ
- 『右手を上げる』ことは誰でもできる
少し想像してみてください。
『今、あなたは目が覚めました。
今日は土曜日、1週間の仕事の疲れが溜まっていたからか、寝ぼけながら枕元のスマホを探り、時計を見たらなんと8時30分です。
9時から図書館に行って勉強の予定です。
「なんだか今日は図書館行って勉強するのは面倒くさいなぁ」・・・』
そうです。やる気が起きない原因はひとえに面倒くささです。
誰でもこの面倒くさい気持ちを共感して頂けるかと思います。
この、面倒くさい気持ちを覚えておいてください。
それでは、次にこれからあなたが、図書館に行って勉強するまでに必要なアクションを細分化していきましょう。
1. 布団をめくる
2. 起き上がる
3.ベッドから足を出す
4.立ち上がる
5.洗面所に移動する
6.蛇口をひねり水を出す
7.顔を洗う・・・・・・・・・・・
まだまだ途中ですが、図書館で勉強をするというアクションは、実は数十個以上の数のアクションに細分化することができます。
「図書館に行って勉強するのは面倒くさいなぁ」
という方でも、
「まずは布団をめくるだけならできるぞ」
となるのでは無いでしょうか。すると次は、
「起き上がるだけなら・・・」
「ベッドから足を出すだけなら・・・」
と一つ一つですが、確実に行動を進めることができるのではないでしょうか。
行動を決定する際は、『ハードル』と『やる気』を比較している
A. 図書館に行って勉強する
B. 寝続ける
C. 布団をめくる
XXX章でも、人は行動を選択する際に、様々なデータを引っ張ってきて、比較・分析しているというお話をしましたが、まずAという行動を起こすための『ハードル』と『やる気』を比較し、『やる気』が勝った場合には、私達はAという行動することができるのです。
さて、先程の寝ている状態を想像してください。
おそらく、Aという行動をしようと思っても、『ハードル』が高く、面倒くさくなって行動できない人は多いと思います。
では、Cならどうでしょうか。
ただ、布団をめくるだけ。
ほとんどハードルが0に近い、布団をめくるという行動が「面倒だからできない」という人はほとんどいないでしょう。
勉強以外でも、例えば掃除をする場合。
「家のなかを全部片付けよう」
では、ハードルが高すぎて行動することは難しいですが、
「机の上だけ片付けよう」
もっと言えば、
「このペンだけ引き出しに片付けよう」
という行動であれば、誰でもすぐにできるのではないでしょうか。
これらのことから、分かることが2つあります。
1. 私達はハードルがほとんど0に近いとき、高い行動力を得ることができる
2. 一見するとハードルが高い行動も、細分化すればハードル0の行動の積み重ねに過ぎない
したがって、目的の行動を『細分化』することにより、結果を出し続けることができる『初動力』を身につけることができるのです。
かくいう私も『面倒くさいこと』がかなり嫌いです。そのため、『面倒くさいと思ったら行動を細分化する』ことを自分のルールとして定めており一日に何回も、多いときは10回以上この『行動の細分化』を使用しています。
着替えることが面倒くさいときは、「片足の靴下を履くだけ」
読書するのが面倒くさいときは、「本を手に取るだけ」
階段をのぼるのが面倒くさいときは、「右足を一段上げるだけ」
仕事をするのが面倒くさいときは、「パソコンを立ち上げるだけ」
このように、頭の中で自分自身に言い聞かせながら行動しています。
『初動』を上げるためのルールとしては、最も使用しやすく、最も応用の効く方法です。
「面倒だからできない」
「やる気が起きないからできない」
という経験のある人は、是非、「これくらいならできる」という行動まで細分化し、『したくてもできない』を『なぜかしてしまう』に変えてみてください。
行動の細分化を少し意識した瞬間から、あなたの『初動力』は劇的に変わります。
②とりあえず10秒だけでいいから着手せよ
時間を細分化でさらなる初動力を身につける
勉強で結果を出し続ける人とそうでない人の1版の違いである『初動の差』。
これを埋める方法として、『行動を細分化する』ということをご紹介しました。
次は、行動ではなく、『時間を細分化する』方法をご紹介します。
行動の細分化だけでも十分「面倒くさくて行動できない」をなくすことが可能ですが、『時間の細分化』のテクニックを知ることで、さらに『初動力』がアップします。
さて、いざ勉強しようと思ったときに、どうしてもやる気が起きないという経験はないでしょうか。
そんなときに有効なのが、『10秒だけ着手しよう』と自分ルールを設定してしまうことです。
勉強を例にして説明していきましょう。
『面倒だから勉強できない』というときには、私は『行動の細分化』と同時に『時間の細分化』も使用します。
まずは行動を細分化し、「とりあえず机に座ってみよう」と言い聞かせます。
次に、時間を細分化し、「10秒だけでいいから勉強してみよう」と言い聞かせます。
これは、いきなり「1時間勉強しよう」ではハードルが高くて行動ができないですが、「10秒だけ勉強しよう」であれば、「10秒だけならやってみるか」とハードルを下げることができるのです。
そして実際に10秒だけと思って始めてみても、次は「勉強をやめる」ことが面倒くさくなってしまうので、実際は30分、1時間と勉強を続けられることが多いです。
10秒だけ勉強してやめてしまった場合でも、また「10秒だけ」「5秒だけ」と言い聞かせて、とりあえず着手してみるようにしています。
この『行動の細分化』と『時間の細分化』のルールは、どちらも単体でかなりの効果を発揮しますが、上手に組み合わせて使用することで、「面倒くさい」を限りなく0にすることが可能です。
あなたの中でも『行動と時間の細分化』のルールを設定し、初動の敵である「面倒くさい」とはおさらばしてしまいましょう。
③『どうやったら行動できるか』を問いかけよ
自分へ問いかける内容によって、どんな行動をするかは選べる
実は、どんな行動を取るかは、選ぶことができます。それも、自分への問いかける内容を変えるだけで可能なのです。
人は普段の生活の中で、いくつも自問しています。
例を挙げます。
「今日はお昼何を食べようかなぁ」は、いわゆる「何を食べたい?」と自問しているのと同じことです。また、
「今日は何時に帰ろう?」
「何時から勉強を始めよう?」
「今日は何をしよう?」
「今日は何を買おう?」
というのも、全て自身への質問と同じことです。
ただ、今例に挙げたような質問では、どんな行動をするか選ぶことはできません。
では、どのような問いかけ方をしたら、自身の行動を好きなように選部ことができるのでしょうか。
質問を性質によって2つに分類して考えていきましょう。
1.前提のない質問
2.前提のある質問
これまで例で挙げた、「今日は何をしよう?」などの質問は1の前提のない質問にあたります。
そして、2の前提のある質問とは、このような質問のことです。選択したい行動があるときに活用すると効果的です。
「20時から勉強したい」と思っているときは、このような質問をしましょう。
「20時から勉強を始めるためにはどうすればよいか?」
これがいわゆる、前提のある質問です。
私達の脳は、意識していないことを考えることはできません。
例えば、「今日一日で何段の階段を登りましたか?」といきなり聞かれて、「238段です」と即答できる人はいないでしょう。
しかし、事前に「階段を何段登ったか数えよう」という意識があれば、1日の終わりに階段を登った段数を言うことは、さして難しいことでは無いと思います。
この脳の性質を考慮すると、「何時から勉強しよう?」と自問するだけでは、20時に勉強を始めることは難しいですが、「20時から勉強を始めるためにはどうすればよいか?」と自問することによって、今まで意識していなかった、20時から勉強するために今何をしなければいけないかを、はじめて私達の脳は考えることができるようになるのです。
「20時から勉強を始めるためには、19時40分までにご飯を食べ終わって、次に10分で机を片付けて・・・」
このような思考をして、きっかり20時から勉強を開始するには、決して、強靭な意思の力が必要なわけではなく、「前提のある質問」をするだけで良いのです。
つまり、どんな問いかけ方をするかによって、自身の行動は完璧に制御できるのです。習慣化するためには、『前提のある質問を心がける』ことを自分の中でルールにしてしまいましょう。
そしてこれは、勉強だけに使用できるテクニックではありません。
いつかやりたいと思ってできなかったこと。
どうしても達成したい目標。
子供の頃からの叶えたい夢。
『理想』を『現実』に変えたかったら、自身への問いかけの内容を意識してみてください。
そうすれば、きっと叶えることができます。
あなたも今日から毎日自身に問いかけてみましょう。
「夢を叶えるためには、何をすればよいか」
その瞬間から、あなたの脳は夢を叶える方法を考えがえ始めるでしょう。
そしてきっと、あなたの夢もいつか叶う日が来るでしょう。
④ツァイガルニク効果を活用せよ
中途半端が半端ないやる気を引き出す
勉強の初動力を上げるための、最後のテクニックをご紹介します。
ツァイガルニク効果という言葉を初めて聞いた方もいらっしゃるかと思いますので、まずはツァイガルニク効果の意味をご紹介します・
ツァイガルニク効果とは、『達成した事象よりも、達成できなかった事柄や事象のほうを強く覚えている』ことをさす、心理学の用語です。
要約すると、「続きが気になる!」「最後まで終わらせたい!」という意識のことをさします。
では、この効果をどのように初動に活かすことができるのかをご紹介します。
「朝起きて勉強のやる気が出ない」
「帰ってきて疲れたから勉強しないで寝たい」
このような経験、誰にでもあると思います。
そんなときは、当然『行動と時間の細分化』または『どうやったら今から勉強できるか』を問いかけたりするわけですが、それとプラスαで、事前に勉強のやる気を引き出す仕組みを作っておくことも忘れてはいけません。
それが、『中途半端な状態で残しておく』ことです。
参考書であれば、「あと1分頑張ればキリが良いのに」という部分で、問題集であれば「あと最後の問題の採点だけなのに」という状態で、あえて翌日に残りを持ち越します。
すると、ツァイガルニク効果、つまり、「続きがきになる」「中途半端だから最後まで終わらせたい」という人間のもつ心理が働き、勉強を始めるまでの初動を速くすることができるのです。
よく、「キリがいいところまで勉強してから」と言いますが、決してそんな必要はありません。
むしろ、「キリが悪い」ところであえてやめることが、次の勉強までの初動を速くすることにつながるのです。
ツァイガルニク効果で事前に勉強のやる気が上がる仕組みづくりをしておき、『行動と時間の細分化』でハードルを限りなく0にし、『前提のある問いかけ』によって、行動を選択することによって、間違いなく誰でも東大生の『初動力』を身につけることができます。
おそらく本書を読んだその瞬間から「忙しくて勉強できない」から「なぜか勉強してしまう」に変わっているでしょう。
ここまで読んでいただけたことで、これらが決して大げさなことを行っているわけではないことを分かって頂けたかと思います。
しかし、東大生よりもさらに速い『初動力』を身につけるためのダメ押しとして、次に『勉強をしてしまう環境づくりのルール』を説明していきます。
「ここまででもう十分勉強できる」という方もいらっしゃると思いますが、『超』ショートカットするために、もう少々、お付き合いいただきたいと思います。
自分ルール③ 勉強をしてしまう環境づくりのルール
環境を変えると、習慣が変わる
ルール①では『勉強の時間と場所のルール』、ルール②では『勉強のやる気が起きないときのルール』をご紹介しました。勉強の時間と場所を固定し、勉強のやる気が起きないときのルールを身につけることで、「勉強したいのにできない」ことはほとんど無くなると思いますが、さらなるダメ押しの『初動術』として、最後に『勉強してしまう環境づくりのルール』をご紹介します。
最後のルールは、『初動力』だけでなく、勉強中の『集中力』を高めるためにも効果があり、最適な環境をつくる方法を3つのステップに分けてご説明します。
それでは早速、3つのステップについて見ていきましょう。
①勉強の反対行動を考える
②勉強へ誘導する
それでは早速、ステップ①である、『勉強の反対行動を考える』から見ていきましょう。
①勉強の反対行動を考える
スマホ、TVは勉強の敵!
さて、『勉強の反対行動』と聞いても、具体的にどのような行動を指しているのかイメージしづらいと思うので、『勉強の反対行動』とはなにかを、はじめにご説明します。
『勉強の反対行動』とは、名前の通り、勉強の反対に当たる行動をさします。
具体的には、あなたが勉強をしようと思ったときに、勉強の代わりにしてしまう行動がそれにあたります。
「家に帰ったらテレビを見てしまう」
「スマホをいじっていたら気づいたら寝る時間になっていた」
「机に座ったけどマンガを読んでしまった」
これらの例から、勉強の反対行動に「テレビを見る」「スマホを操作する」「マンガを読む」などがあることがわかります。
他にも、「ゲームをする」「お菓子を食べる」「ネットサーフィンをする」などが、勉強の反対行動にあたります。
まずは、これらの例を参考にしながら、あなたの勉強の反対行動が何かを考えてみてください。
そして、その反対行動に対して、ステップ②で『反対行動を減らし、目的の行動を増やす』ための環境づくりの説明をしていきます。
本書では、反対行動の代表例である「テレビを見る」という行動を例に、勉強してしまう環境づくりの方法を説明していきます。
②勉強へ誘導する
環境を制すれば勉強を制す
さて、
「勉強したいのに、気づいたらテレビのスイッチをつけていた」
「気づいたらマンガを手にとって読んでいた」
誰にでもこのような経験があると思います。
なぜ、勉強したいと思っているのに、このようなことが起きてしまうのでしょうか。「意志が弱いから?」
「やる気がないから?」
「ダメな人間だから?」
いいえ、全部違います。そういう環境だからです。
原因が環境にあるというのは、とっても良いことです。
もし、あなた自身に原因があるとしたら、それこそ意思ややる気の問題だとしたら一日二日で劇的に改善するなんて、夢のようなことは起きないのですから。
それと比べて、環境に原因があれば、一日、いいえ、10分あれば劇的に改善することができませす。
具体的には、「勉強したいのに、できなかった」ということがほとんどなくなります。
それでは早速、「テレビを見る」というの反対行動に対する環境づくりの具体的な方法をご説明していきましょう。
と、その前に、環境づくりに必要な、2つのポイントをご紹介します。
ポイント① 『行動の細分化』を行い、反対行動を引き起こす行動を特定する
ポイント② ①で特定した行動のハードルを上げる
それでは3つの例に対する環境づくりの方法をご紹介していきましょう。
『テレビを見る』
「家に帰ったらとりあえずテレビをつける」
「夕飯を食べるときは必ずテレビを見る」
このような方は多いのではないかと思います。つまり、テレビを見る習慣が多ければ多いほど、勉強の反対行動になっている可能性が高いということでもあります。
「本当は勉強をしたいのにテレビを見てしまう」
このようなことをなくすため、早速先ほどご紹介した2つのポイントを実践していきましょう。
テレビを見るには4つも動作が必要?!
ポイント① 『行動の細分化』を行い、反対行動を引き起こす行動を特定する
まずはポイント①です。
『勉強のやる気が起きないときのルール』でも『行動の細分化』が出てきたので、方法はすでにご存知だと思います。
では実際に、『テレビを見る』までの行動を細分化してみましょう。
- リモコンを探す
- テレビの電源を入れる
- 定位置に座る
- テレビを見る
このように細分化できます。
もちろんテレビ本体についている電源ボタンを押して電源を入れることもあると思いますが、リモコンでつける場合と大差ないので、ここではリモコンを使用するケースで考えていきます。
『テレビを見る』という行為一つとっても、実はいくつもの行動の積み重ねだということが分かりました。つまり、『テレビを見る』という動作を引き起こすためには、「リモコンを探す」「テレビの電源を入れる」「定位置に座る」という3つの行動が必要であるということです。それでは、ポイント①の眼帯行動を引き起こす行動の特定が完了したので、次はポイント②を見ていきましょう。
ポイント② ①で特定した行動のハードルを上げる
まずは、このポイント②の目的を説明します。
ポイント②では、①で特定した反対行動を引き起こす行動、具体的には、「リモコンを探す」「テレビの電源をつける」「定位置に座る」という行動のハードルを上げ、『テレビを見ることが面倒くさい』を引き出すことが目的です。
それでは早速、勉強へ誘導する環境づくりのルールを見ていきましょう。
ここでは、①で特定した反対行動を引き起こすための3つの行動別に環境づくりの例を説明していきます。
「リモコンを探す」
さて、どのようなことを意識してルールを設定すればよいでしょうか。
そうです。当然「目的」ですね。
「テレビを見ることが面倒くさい。じゃあ代わりに勉強するか」となるのが目的です。
今回の例では、リモコンを探すという行動のハードルを上げて、テレビを見るのが面倒くさいを引き起こします。
例えば、このようなルールが考えられます。
- リモコンの電池を抜いておく
- リモコンをテレビから一番遠い部屋に置いておく
このような環境づくりを確実に一つずつしていくことで、勉強の反対行動が減り、勉強をする時間が増えることに繋がるのです。
「テレビの電源をつける」
この行動に対して、ハードルを高くするためには、このような方法が考えられます。
- コンセントを外しておく
- テレビを押入れにしまっておく
「テレビを押入れにしまうなんて信じられない!」
その気持も分かります。
「朝はニュースを見たいから、毎回押し入れにしまうのは面倒くさい」
その気持も分かります。
あなたが、勉強をするではなくテレビを見たいのであれば、コンセントを外さなくても、ずっと電源をつけていても何も問題はありません。
もちろん。意思が強く、テレビのせいで勉強時間が減ったことは一度もないというのであれば、テレビを押入れにしまう必要もありません。
朝はテレビを見たいから、コンセントを外すだけにするというのも良いでしょう。
結局は、あなたが何を望んでいるか次第です。
「空き時間を見つけて勉強したい。そして資格をとりたい」
「英語の勉強をして、将来海外で働きたい」
「今の状態から、何かを変えたい」
このように思っているのであれば、そして、テレビを見る時間を勉強に回したいと少しでも思っているのであれば、テレビのコンセントを外すことや、テレビを押入れにしまうことなど、3分時間があればすぐにできてしまうことです。
あなたが今の状況を変えたければ、まず行動するしかありません。
そして、このたった3分の行動が、あなたの今後の習慣を変えます。
たった3分だけ、騙されたと思って行動してみてください。
「テレビを押入れにしまうなんて!」
と思っていた人ほど、何かがカチッと変わった音が聞こえます。
それは、「やろうと思えばできるんだ」というスイッチです。
あなたはいつそのスイッチの音を聴きますか?
「定位置に座る」
さて、この「定位置に座る」は今までの「リモコンを探す」「テレビの電源をつける」とは少し異なった環境設定方法になります。
何が異なるのかというと、今までは「勉強の反対行動のハードルを上げる」ことをしていたのですが、この『定位置に座る」は「勉強のハードルを下げる」環境設定になります。
例えば、『定位置から手の届く所に参考書を置く』などが考えられます。
環境設定の際に重要なことは、勉強の反対行動を減らし、勉強する時間を増やすということです。
そのためには、「勉強の反対行動のハードルを上げるアプローチ」と「勉強のハードルを下げるアプローチ」があるのです。
先程の例では、「参考書が近くにあるし、読んでやるか」と参考書をとりにいくというステップを省略することで、勉強のハードルを下げることにつながるのです。
これらの環境設定を実践することで、具体的にどのように変わるのか見ていきましょう。
元々はテレビを見るために必要なステップは4ステップでした。
- リモコンを探す
- テレビの電源を入れる
- 定位置に座る
- テレビを見る
それが、このように変化します。
- リモコンを探す
→電池をとる
→リモコンをとってくる
→リモコンに電池をセットする - テレビの電源を入れる
→押し入れからテレビを出す
→コンセントを入れる - 定位置に座る
- テレビを見る
かなりステップが増えてしまいましたね。少し想像してみても、かなり面倒臭いことが分かると思います。
私の場合だと、このステップの量を想像しただけで面倒臭くなってしまうと思います。
そして、定位置に座ると、手の届くところに参考書があった。
「仕方ない、テレビも見れないし、今日は勉強するか」
となるわけです。
『たまたま環境設定を工夫した結果、勉強してしまった』ではなく、
『意図的に環境設定を工夫した結果、勉強してしまう』状態を、自分自身で作り出していくのです。
あなたのことはあなた自身が一番知っていると思います。勉強をしたい場合は、曖昧な意思の力に頼ろうとするのではなく、そのために、自分にあった最適なルール・環境を設定しましょう。
『スマホを操作する』『マンガを読む』から物理的に勉強に誘導する
自分ルール③の勉強をしてしまう環境づくりのルールの2つ目、『勉強へ誘導する』については、最後に、テレビ以外の勉強の反対行動の代表例である、『スマホを操作する』『マンガを読む』に対する環境設定の例を簡単にご紹介しましょう。
早速、スマホを操作するから見ていきます
『スマホを操作する』
勉強へ誘導する環境設定の2つのポイントを復習しましょう。
ポイント① 『行動の細分化』を行い、反対行動を引き起こす行動を特定する
ポイント② ①で特定した行動のハードルを上げる
「スマホを操作していたら勉強する時間がなくなってしまった」
「勉強中もスマホが気になってしょっちゅうスマホを見てしまう」
ということをなくすためには、『スマホの操作を引き起こす行動と、その行動に対するハードルを上げる』必要があります。例えば、このような具体例が考えられます。
『スマホの操作を引き起こす行動』
- スマホを探す
- スマホを操作する
さて、これに対してハードルを設定していきます。
- スマホを探す
→まずは、勉強中は『手に届かない』『目に入らない』ところにスマホを置きましょう。
「勉強するところから一番遠い部屋におく」
「家族にスマホを預かってもらう」
「カギの掛かる引き出しに入れる」 - スマホを操作する
「機内モードにしておく」
「電源を切っておく」
このようなルールや環境づくりが考えられます。
「勉強するからスマホを預かって。1時間は渡さないようにして欲しい」と家族にお願いしてしまえば、『スマホを操作する』ためのハードルはかなり上がりますよね。
さらに、勉強すると家族に行ってしまった手前、テレビを見たり、マンガを読んだりする訳にもいきません。
このように、あなたならではのルール、環境づくりをしてみましょう。
『マンガを読む』
これまでの『テレビを見る』と『スマホを操作する』の例と同様に、『マンガを読む行為を引き起こす行動と、その行動に対するハードルを上げる』ための行動の具体例をご紹介していきましょう。
『マンガを読む行為を引き起こす行動』
- マンガを探す
- マンガを読む
さて、これに対してハードルを設定していきます。
- マンガを探す
→まずは、スマホと同様、勉強中は『手に届かない』『目に入らない』ところにマンガを置きましょう。
「勉強するところから一番遠い部屋におく」
「マンガの前に参考書を置いておく」
「マンガを引き出しの奥にしまう」 - マンガを読む
→マンガを読み始めてから、読み終わるまでの時間を短くする方法を考えていきます。
「棚から1冊ずつしかマンガを取らないようにする」
「家族の目があるところでマンガを読む」
『テレビを見る』『スマホを操作する』『マンガを読む』以外の行動についても同様です。どのような環境であれば勉強してしまうかを考えて、ルールや環境設定をしていきましょう。
意思の力に頼ってしまうと、どうしてもその日の、体調や気分によって勉強できる人できない日のムラができてしまいます。そもそも、「今までできなかったけど、これからはできるだろう」というのは、なにも根拠がありません。
当然そのような気持ちや意識はとても大切ですが、東大生や、勉強で結果を出し続けている人というのは、『意思の力を疑う』ことを忘れません。それは、自分自身の能力を否定しているのではなく、勉強するための最適な方法を選択しているに過ぎないのです。
つまり、自分自身の能力を信じているからこそ、それを最大限に引き出すルール作りや環境設定を怠らないのです。
今ご紹介した、『勉強へ誘導する』方法は、たった3分あればでできてしまうものばかりです。
『勉強するため』というのももちろんですが、『あなたの能力を最大限引き出すため』にも、是非『初動力』を意識して行動してみてください。
きっと、あなたの知らない、あなたの能力が、「人生を好転させる」きっかけを作りだしてくれます。
そしたら迷わず、そのチャンスに飛び込んでみてください。
チャンスを作るのも、チャンスに迷わず飛び込むことができるのも、結局は行動できるかどうか、いわゆる『初動力』に他ならないのです。